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エッセイ「星は原子炉を持っている」         



 140億年前のビッグバンによって宇宙は時間と共に生まれた。そしてその1秒後には自然界に存在する基本的な粒子と四つの力(電磁力・重力・強い力・弱い力)が、3分後には水素核とヘリウム核が出現した。数億年で原始的な銀河が生まれ、その中で星々が誕生し、.銀河の時代が1兆年ごろまで続く。
90億年に太陽が誕生、自らの寿命に向かって核融合を繰り返し、200億年には寿命を迎えるという。現在は開闢後140億年であるということで太陽はすでに50億年経ち、あと50億年で寿命を迎えることなる。

 太陽も星も、水素とヘリウムの重さの比率は、約70:30になっている。ところが地球も人間もそれだけではできていない。この自然界には92の元素があり、すべて星の原子炉がつくりだしたものである。
炭素・窒素・珪素・マグネシウム・カルシウム・ネオン・ニッケル・ウラン・ラジウム・鉄・・・・全部星がつくった。

 普通の星の中心部は1000万度?3000万度。この中で4個の水素が核融合してヘリウムになる。この際、莫大なエネルギーが放出される。もし太陽が全部石炭でできていて化学反応によって今と同じエネルギーを出すとしたら、10万年で燃え尽きてしまうそうである。

 星はその進化の過程でエネルギーを放出する。軽い原子核が融合すると水素爆弾に、逆に重い原子核が崩壊するとウラン爆弾になるという。太陽は水素が燃えて中心部にヘリウムがたまると老年期に入り、ヘリウムが燃料となって炭素ができると寿命となる。

 このように宇宙が息づく中で.人間の存在はどんなであろう。空間的にも時間的にも今の瞬間に現れ次の瞬間にはいなくなる点のようなところで今の瞬間を生きているという存在。やがては太陽の熱で気体となって銀河系の中の、物質の循環の中にかえっていくという存在である。
 
 そのような小さな小さな存在である人間が、宇宙が造ったすべての資源を使用して生きている。自らの生活に必要な発電のために原子力を使うことは分不相応と言える。福島原発の人災は大いなる宇宙がそう警告している。
宇宙が許すのは畏敬の念と感謝の心である。そして地球や地球に住む生き物すべてが公平に星がつくった資源を利用させていただくのが原則である。ひとにぎりの人間の、利権のために利用するのは真理ではなく宇宙の神の怒りとするところである。

 太陽の恵み、星や銀河の輝き、知的生命の育つ環境は永遠ではない。一度しかない奇跡的な人生をビッグバンに感謝して、みんなで平和に暮らしたいものである。

                                            ゆう

参考資料:「宇宙と人間」小尾信彌
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